お盆と言えば盆踊りのイメージがありますが、もともとの起源はご先祖様の供養のために始まったもののようです。
そこで今回は盆踊りの起源や、誰でも踊れる振り付けが簡単な盆踊りの曲などを紹介していこと思います。
盆踊りの起源は先祖供養
盆踊りは、お盆に帰ってくるご先祖様の霊をお迎えして、 踊りを通してご先祖様へ思いを馳せて供養する行事です。
もともとは平安時代に始まった「念仏踊り」が始まりだと言われています。
供養のためとはいえ、お坊さんでなければ念仏をすらすら唱えるのは難しいですよね。
なのでみんなが念仏を簡単に唱えられるように節(リズム)をつけたのが最初だったみたいです。
リズムが付いたのでだんだんと踊りもついて・・・、というのが念仏踊りの発祥だったのでしょう。
今でいうと歌で覚える九九とか年号にダンスが付いた感じでしょうか!
こうしてご先祖を供養する目的で発生した念仏踊りは、いまのように「お盆の時期限定」というわけではなかったのかもしれません。
それが仏教の先祖を供養する盂蘭盆会(うらぼんえ)=お盆という行事と結びつくことで「盆踊り」となった由来があるようですね。
ご先祖の供養とはいえ娯楽の少なかった時代であればとっても楽しい行事だったことだと思います。
そのためか鎌倉時代の頃にはだんだんと念仏を唱えるためのというような仏教行事的な意味合いは薄れてきて、娯楽的な行事に変わっていったようです。
江戸自体の頃ともなると人々の交流の場、コミュニケーションのきっかけに親しまれる行事になっていたようなので、今の盆踊りの原型はこのころにできたのかもしれませんね。
お子さんでも踊れる振り付けが簡単な曲
お子さんと一緒に楽しんで踊れる、振り付けが簡単な盆踊りのおすすめは、ずばりドラえもん音頭とアンパンマン音頭です!
踊れ・どれ・ドラ ドラえもん音頭
国民的アニメ「ドラえもん」の盆踊りです。
踊れ・どれ・ドラ ドラえもん音頭は2015年に声優陣が一新した後の、新しいドラえもん音頭になります。
保育園や幼稚園などでも踊ることが多いので、あんがい子どものほうがうまく踊れるかもしれません?!
ドラえもんが大山のぶ代さん世代ですと、こちらのドラえもん音頭のほうが馴染みがあると思います。
アンパンマン音頭
もう1つの国民的アニメ「アンパンマン」の盆踊りです。
こちらの振り付けも簡単なので、小さいお子さんでもすぐに覚えて楽しんで踊ることができますよ。
アンパンマン音頭は1989年にできた曲なので、なんと30年以上にわたって盆踊りで踊られてきたんですね!
親子の世代にわたって広く愛される盆踊りの名曲といってしまってもいいのではないでしょうか。
盆踊りの定番曲
盆踊りの定番曲といえば炭坑節と東京音頭がまっさきに上がります。
炭坑節
「月が~出た出ーた 月が~出たーあヨイヨイ」と口ずさめば知ってる人も多いと思います。
炭坑節は曲名でわかる通り、もともとは福岡県の炭坑(石炭を掘り出す鉱山)で働く人たちが歌っていた歌がもとになってるそうなんです。
東京音頭
「ハア~踊りお~どるなーら、チョイト東京音頭」という歌いだしを知ってるひともきっと多いハズ!
東京音頭は、もともと日比谷周辺にあった百貨店美松(みまつ)のPR企画で誕生した「丸の内音頭」が発祥なんだそうです。
歌詞には丸の内、三宅坂、数寄屋橋などの東京の地名が入っていたのですが、さらに隅田、武蔵野なども加えて、曲名も替えてリリースされたのが今の東京音頭になっています。
日本三大盆踊り
日本三大盆踊りは、徳島県の阿波踊り、岐阜県の郡上おどり、秋田県の西馬音内(にしもない)盆踊りです。
徳島県徳島市 阿波踊り
踊る人、観客数では文句なし、日本一の盆踊りです。
400年以上の歴史があり、踊り方は時代によっていろいろと変化しています。
現代は大きくわけて3つのスタイルが主流で、激しめの「阿呆流」、ゆったり優美な「娯茶平流」、陽気な「のんき流」があります。
岐阜県郡上市 郡上踊り
郡上おどりも400年以上続く歴史ある盆踊りですが、一番の特徴は夜通し徹夜で踊ること!
一番盛り上がる8月13日~16日の4日間は、夜の8時頃から翌日の朝まで踊り明かします。
国の重要無形民俗文化財にもなっている盆踊りです。
秋田県雄勝郡羽後町 西馬音内(にしもない)盆踊り
西馬音内(にしもない)はなんと、700年以上の歴史がある伝統的な盆踊りなんです。
ところで西馬音内(にしもない)ってなにかというと、盆踊りが行われる秋田県雄勝郡羽後町の大字(住所表記)なんです。
編み笠や黒い彦三頭巾(ひこさずきん)をかぶって踊る亡者踊りはビジュアルが独特で一度は見てみたくなります。
「亡者」なんて名前についていますが、けっして怖い踊りではありません!
まとめ
盆踊りの起源はご先祖様を供養するための念仏を、みんなが唱えられるようにリズムをつけたところからはじまったんですね。
今は大きな音が問題になったりして盆踊りをしなくなるところもでてきてます。
小さいころを思い返してみれば、普段は出歩けない夜の時間に、大人に混じって踊ったり屋台を見たりしたのがとても楽しかったことを思い出します。
地域のみなさんとのコミュニケーションの機会でもあるので、これからも長く続いて欲しい行事ですね。